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映画ありのまま

こんにちはorはじめまして、ありのと申します。 ここは見た映画について気ままにレビューを垂れ流すブログです。

草迷宮

2011.07.22(01:28)
寺山ワールドの集大成!
草迷宮 [DVD]草迷宮 [DVD]
(2003/07/25)
三上博史、若松武 他

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「草迷宮」(1979日)star4.gif
ジャンル青春ドラマ・ジャンルエロティック
(あらすじ)
 青年は母親が口ずさんでいた手毬歌の歌詞を求めて田舎町に流れ着いた。しかし、誰に訪ねても知らないと言われる。次第に青年は少年時代に見た“ある記憶”に取り付かれていくようになる。それは土蔵に住む奇妙な女との性交の記憶だった‥。
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(レビュー)
 寺山修司がフランスのオムニバス映画のために撮った作品。40分の短編であるが、寺山の感性がこれでもか!とばかりに表出した後期の傑作である。

 物語は一応あることにはあるが判然としない。マザコン青年が精通の記憶を手繰り寄せていく‥という郷愁のドラマであることは確認できるが、何せ短編なのでストーリーを語るというよりは映像を見せることの方に力が入っている。

 また、面白いのは、本作の主人公に寺山自信の自伝的要素が強い「田園に死す」(1974日)の主人公を重ねて見ることも出来る。彼がいかに母親に対して畏怖と敬意の入り混じった複雑な愛情を抱いていたか。それがこの両作品から伺えたことは興味深い。

 青年が手毬歌の歌詞に取り付かれているのは、取りも直さず母親の呪縛に捉われている事を意味している。そして、歌詞を探し求めながら永遠に旅をしなければならないという宿命は、彼に重くのしかかった母親という大きな記憶を指し示すものであろう。寺山にとって母親の存在は、生涯ついて回る絶対的存在だったことが読み解ける。

 何と言っても本作の見所となるのは、シュルレアリスティックに紡ぎ出された数々の映像である。レトロ・フィーチャーな背景、美醜の混沌の極みとも言える土蔵の女の造形、極彩色豊かなクライマックスのカーニバル(?)等、寺山の感性が40分という枠の中に凝縮されている。寺山アートの到達点という感じがした。

 尚、本作で三上博史がデビューを果たしている。今にして思えば、当時まだ15,6歳の少年にこのようなポルノチックな演技をさせることが許されたのだから驚きである。ある意味で大らかな時代だったのかもしれない。

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