前作
「教室の子供たち」(1954日)と併せて見るといいかもしれない。
「絵を描く子どもたち」(1956日)
ジャンルドキュメンタリー
(あらすじ) 小学校の図画の授業風景を記録したドキュメンタリー作品。
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(レビュー) 監督は「教室の子供たち」(1954日)の羽仁進。
今回は絵を描く子供達の活き活きとした姿が記録されている。撮影手法は前作と同じく、子供達の目の前にカメラを置いて撮影された。
今回、演出で興味深かったのは子供達の描いた絵を部分的にカラーで表現している点だ。前作も今作もモノクロ映画であるが、そこだけはカラーになっている。図画の教師はそれを一つ一つ見ながら個々の心理状態を鋭く分析している。その子が家庭や学校でどんな状況にいるのか?今何を考えているのか?それを的確に指摘していくのだ。今回、子供たちが描いた絵を敢えてカラーで表現した意味はここにある。絵の色はその子の心理状態を正直に表しているのだ。
それにしても、出てくる絵の何と個性的なことか‥。十人十色、それぞれにタッチが異なる。この無限のイマジネーションは子供にしか出せないものであろう。大人では到底生み出せない無垢なアートである。