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電人ザボーガー

往年のヒーローが現代に蘇る!やたらとバカアツい!
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「電人ザボーガー」(2010日)星3
ジャンル特撮・ジャンルアクション・ジャンルコメディ
(あらすじ)
 世界征服を企む悪の組織シグマは巨大ロボットを完成させるために政治家のDNAを次々とねらっていた。シグマのメンバー、ミスボーグは国会議員若杉を襲撃する。そこに秘密刑事、大門豊と彼の父が作った変形ロボット、ザボーガーが現れて救出する。大門は殺された父の恨みを果たすべくシグマの野望に立ち向かっていく。
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(レビュー)
 70年代にテレビで放映されていた特撮番組「電人ザボーガー」をリメイクした作品。

 監督・脚本がバカ映画を撮り続ける井口昇ということもあって、予想通りかなりクセのある作りになっている。そこが受け付けないと言う人もいれば、バカバカしくて楽しいと言う人もいるだろう。そういう意味では評価が分かれそうな作品だと思った。

 そして、元の作品を知っている人にっては、オリジナル版をどこまで再現してくれているか?そこも評価のポイントになってこよう。ストーリーは2部構成になっていて、青年期と熟年期の大門の戦いが描かれている。問題となるのは熟年期の方で、これはオリジナル版になかった設定だ。そこをどう捉えるかで評価が分かれてきそうである。

 個人的には、オリジナル版からの改変を含め、1本の作品として上手くまとめられていると思った。井口作品であるから当然〝売り”はコメディ部分になるのだが、それ以上に大門の挫折と成長というドラマがストレートに描けている。

 クライマックスの大門の尊厳をかけた戦いには、かつての青春をもう一度と‥という当時のファンに向けたメッセージ性も感じられた。このあたりは、例えるなら「ロッキー・ザ・ファイナル」(2006米)のようなものか。スタローン自身の手による第1作のリメイクとも言うべきこの作品は、かつてのファンを含め多くの人々から熱い支持を受けた。それと本作のドラマはよく似ている。つまり、バカだ何だと言っても、かつてのファンに対して〝礼”を尽くしているのだ。本作には当時の製作者が直接タッチしているわけではないが、少なくとも外見だけを取り繕ってそれっぽく作ってみました‥というわけではなく、元の作品のエッセンスを失うことなく各所にオマージュを忍ばせたところに本気度が伝わってくる。

 尚、見る前からストーリーに関しては多少不安があったのだが、意外にまともに見れてしまった。むろん、色々と突っ込みどころが無いわけではない。ただ、バカ映画であるしそこに一々突っ込んでも仕方がないかと思う。笑いに関しては一部で感性のズレる物はあったが‥。

 演者も夫々に楽しそうに演じているのが良い。特に、青年期時代の大門のアツ苦しさには何度笑ったことか。
 悪ノ宮博士を演じた柄本明も一瞬だが魂の入った激昂を見せてくれる。こんなバカ映画に本気で出演してくれるなんて‥。実に柔軟な役者である。
 大門博士を演じた竹中直人も、出番こそそれほど多くはないが暴走している。‥と言っても、この人は元からこういうノリの人ではあったが。授乳のエピソードに笑わされた。

 尚、主題歌は別バージョンが流れるが、劇中にはオリジナル版が流れている。何故分けたのかは分からないが、オリジナル版の声に似ていてそこにも何となく原作への愛が感じられた。
[ 2011/11/09 01:51 ] ジャンル特撮 | TB(0) | CM(0)

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