無国籍風な世界観が魅力。
「アフロサムライ:レザレクション」(2009日米)
ジャンルアニメ・ジャンルファンタジー・ジャンルアクション
(あらすじ) 父の仇を倒したアフロは"一番の鉢巻"を手にして隠匿生活に入った。その鉢巻を狙って謎の女・シヲとかつての兄弟子・仁之助が現れる。アフロは父の墓前で打ちのめされ"一番の鉢巻″と父の遺骨を持ち去られた。アフロはそれを取り戻すべく旅に出るのだが‥。
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(レビュー) 岡崎能士の同名コミックをハリウッド・スター、サミュエル・L・ジャクソンが惚れ込み、製作と声優を務めて作り上げた日米合作のアニメーション作品。
今作は2006年に製作された「アフロサムライ」(2006日米)の続編である。自分は前作を未見だったので、最初は今一つ入り込めなかった。アフロと父親の関係、一番の鉢巻の意味。そういったドラマの設定が説明ないまま始まるので翻弄される。おそらく前作を見ていれば分かるのだろうが、まさか続編とは知らずに見てしまった自分の失敗である。こういうのは出来ることなら冒頭である程度の設定説明してもらえるとありがたいものである。
ストーリー自体はいわゆるシンプルな復讐劇でオーセンティックに仕上げられている。中盤がややダレ気味だったが、アフロの敵・シヲ達のミステリアスな計画など、最後まで上手くドラマを引っ張っていると思った。
さて、今作の魅力は何と言っても独特な世界観。これに尽きると思う。
主人公のアフロは、文字通りアフロ頭の黒人の侍で、このユニークなビジュアルからして魅力的だ。また、舞台は日本の時代劇をベースに敷いているが、SF、西部劇、ブラック・カルチャーなどが混在するカオスな世界観に包まれている。しかも、セリフは全編英語でBGMはヒップホップである。目にする物、耳にする物、全てがユニークで、このトンデモ感だけで100分飽きなく楽しめた。
アクションシーンの作画も日本の製作スタジオGONZOが手掛けるだけあってクオリティが高い。のっけから壮絶な斬り合いで引き込まれる。クライマックスからラストにかけての怒涛の展開もアニメならではのカタルシスがあり良かったと思う。
尚、アフロの父親が何となく格闘ゲーム「鉄拳」の平八にダブって見えて笑えた。彼の他にも様々な特徴を持った奇天烈キャラがアフロの敵として登場してくる。思うに、この世界観は格闘ゲームのそれに近いかもしれない。